思念が奔逸中

情報発信の体裁で雑念のみ垂れ流します

コロナ禍の下での生活史3

5月2日

 今日から5日間外出の予定がない連休が始まった。最近は休日でも平日の起床時間と同じくらいの時刻に目覚めてしまう。加齢を感じる。

 本当に予定がなく、食糧を買い込んでいるとはいえ5日間が果てしないので以前SNSで流れてきたお取り寄せ紹介の中で気になっていたロシア料理を購入する事にした。

 

papapico.hatenablog.com

「おうちセット」が上記の記事でお勧めされていたが、冷凍とはいえそんなに食べないかもしれないので気になるもののみピックアップして購入する事にした。また、追加で推されている「ウズベク風ラム肉の辛口ピラフ」も美味しそうなので注文する。全ての商品が10%オフなので口に合うか不安なものを避けつつ損した気分にもならず購入できてありがたい。ところが注文してみると、発送は連休を過ぎてからになるとのこと、当てが外れてしまったが、おそらく延長されるであろう緊急事態宣言期間内には届くようなので先の楽しみとする。

 二週間前の生花を枯れたものを選り分けながら別の花器に入れ替える作業をした。こういう作業は集中出来て良い。枝物にはサントリーウイスキー角の容器がちょうど良い。口の部分が狭く、その下が大きく寸胴で安定するからだ。

 その後は録画した深夜番組を消化したり動画を見たりと比較的無為に過ごした。すゑひろがりずのゲーム実況動画はゲームを全くやらない私でも面白かった。個人的にはどうぶつの森(けもの共の藪)よりバイオハザードの方が面白いと思った。

動画の存在を教えてくれたブログは下記のもの。

 

sugaya03.hatenablog.jp

 

5月3日

 昨晩、というか日付が変わって本日ではあったが、深夜に推しが出演するというラジオ番組の途中で寝落ちてしまったので、朝食兼昼食を摂りながらラジコのタイムフリーで聴き直した。換気中の窓辺で曇天を眺めながら飲むビールは乙なもんだななどいうひと時を過ごした後家事を済ませた。

 航空会社はコロナでどこも大変だ、そういえばルフトハンザの件はどうなったっけ?などとSNSで情報を摂取した気分になりつつ、仁の再放送を観ていた。仁の再放送をあんなに楽しみにしていたのに、伴名練の「ひかりより速く、ゆるやかに」(「なめらかな世界と、その敵」に収録)を再読したくなり結局は読書の傍ら横目で観る感じになった。

 「ひかりよりー」は担当編集者の方の発信によれば「最大瞬間風速」を狙った作品という事で、初回に読んだ時もその表現に頷いたが、コロナ禍の渦中においてそれを再認識している。私は「ポスト震災文学」というのが何を指すのかよく分かっていないが、同作はなんらかの有事の際に起きる社会や個人の事象やそこで露わになる市民個人の生活がよく描かれている点でおそらくそうなのだろうと思っている(いた、というか「ポスト震災文学」なる単語をこの作品に絡めた言説で聞いたのは再読時のタイミングなんだけど)。現実世界の固有名詞やいかにもありそうな細かい設定が非常にリアルだったからだ。

 同作に於ける災害(で良いんだよね)は現実には起こり得ないのだが、有事全般で起きそうな描写云々を差し引き、新型コロナウイルス発生によって今起きている事象と比べても共通する部分があり、もはやポスト震災文学ではないのではないかという気もする。2019年において「最大瞬間風速」を達成し、且つ結果的にギリギリのタイミングで発行された同作。確かにコロナ以降には書かれ得なかった物語だし、コロナ禍を予言したような内容でも全くないけれど、コロナ以降に古びる話ではないと思う。

 作中では原因を探る中に何をもって文明とするかいうキーワードがあったと思うのだけど、現実のコロナ禍ではそれこそテレワークや娯楽のメディア配信などめちゃくちゃ文明してるので、作中世界その辺どうなの?という気づきもあったが、あのような類の作品に野暮な質問だろうとも思う。

当該作品の試読版はこちら。

www.hayakawabooks.com

当該作品を含む当サイトのブックレビュー記事はこちら。

 

malily7.hatenablog.com

 

 予てより約束していたオンライン飲みというのを初めて行った。一応自分用にそれらしい肴を用意し、決まった時間に通話を開始した。グループではなく、帰省する場合に会う予定だった友人一人なので、近況報告や雑談をするだけなのだが、非常に楽しかった。

 

5月4日

 政府から緊急事態宣言の延長が5月31日までとの発表があった。ただ5月14日の時点で一度専門家と協議し解除の可能性があるとの事。また政府の専門家会議から「新しい生活様式」が提言された。これはこれまで政府や自治体が言ってきた「行動変容」にあたる内容のように思うが、ネーミングからなのか内容が細かいからなのか一部で反発が起きているようだ。政府の発表を受けて大相撲の夏場所は開催が中止されるそうだ。

 今日もまた別の友人もオンライン飲みを行った。昨日は充電が切れるのを期にお開きとなったが、今日は話が弾み長引いてしまったので今度から予め時間を決めて行うことになった。

 オンライン通話をしていて気が付かなかったがその時間に茨城県と千葉県で震度4の地震が起きていた。当たり前のことをだが地震は人間の状況に関係なく起こるし災害は重なる時があるなと実感した。

 

5月5日

 「平熱ではないが37.5度には至らない微熱が数日続く」という症状の話を偶然2例聞いた。単に目にしただけなので詳細は不明だが、微熱以外はまったく症状がなく元気、もしくはなんとなく体調が悪いなどとばらつきがあるものの、咳や味覚・嗅覚障害などの典型的な症状が無いというのは共通するようだ。少し前に知人も同じような症状があり暫く会社を休んだとの事だった。その時は新型コロナ感染だけでなく疲れや季節の変わり目、心因的なストレスなど様々な要因が考えられるなと個人的に思っていたが、耳にする症例が増えてくると兆候の一つかもしれないという気もしてくる。幸い知人はすぐ軽快したようだが、症状が急変する場合もあるから心配だ。

 暇だ暇だと言っていたがもう連休も後半。今日もオンライン通話をしたが、その時間に合わせて簡単な料理をしたりと準備をするので生活にリズムが出来て結果的に良かった。

 

5月6日

 また夜中に関東で地震があったようで心配だ。最近の世の中の動向でいうと米国のゴールドジムが破綻したらしい。日本の店舗とは関係がないようだが、また知名度の高い企業が破綻してしまった。先日から、新型コロナウイルス感染拡大の観点で非常識な行動をとった感染者の個人特定やバッシングが起きていたが、無関係な企業がその感染者の勤務先として挙げられていたことが分かった。昨年は煽り運転動画の同乗者とされる人物を特定しようとし無関係な人物がネット上に拡散されてしまう件があったが、似たような事は繰り返されるのだなと思った。

 今日は、明日の仕事に備え少しメールをした後、動画を見たりWEB漫画を読んだりした。また、澤田瞳子氏の時代小説「日輪の賦」を読み出した。まだ序盤だが好きな時代を扱っていることもあり面白く読んでいる。先程はWEB上で小川一水氏のSF小説「天冥の標」が2巻まで無料ダウンロード出来ることを、期限が切れる一時間前に知り急いでダウンロードした。これでKindleデビューである。Kindleに興味はあったもののこのようになし崩し的に手を出す事になるとは思っていなかった。小川一水氏の作品はアンソロジーに収録されている短編を読んだ事があったものの本格的に読んだことはなかったので楽しみだ。コロナ禍が始まってから、それをすこし想起させるようなSF的にワンクッション置いたような災害モノの作品を読み返したりしてきたが、直接的に感染症を描いた作品らしいので、どのような話か非常に興味深い。精神に負担にならないよう気をつけながら読み進めたい。

 

 

日輪の賦 (幻冬舎時代小説文庫)

日輪の賦 (幻冬舎時代小説文庫)

  • 作者:澤田 瞳子
  • 発売日: 2016/06/10
  • メディア: 文庫
 

 

 

天冥の標Ⅰ メニー・メニー・シープ(上)
 

 

 買い物は出来るだけ3日に一度を守っている。家にいるので空腹感がないといえども、レトルトなどの保存食以外はある程度早めに食べたり調理してしまわないといけないので、何人分作るかは関係なく3日に一度は妥当だなと思った。

 

 5月7日

 連休明けで久しぶりに出社。ひとまずは5月中はこれまでの体制を維持、5月14日目処の政府の発表によって変更可能性あり、という予想通りの対応になるようだった。また引き続き在宅勤務者が増えそれぞれが何の仕事をしているか可視化する必要があるため、業務内容や出勤の有無の報告は徹底するようだ。特段誰かがサボっているとは思っていなかったが、これまでが緩かったような気もする。政府の方針も示されたことだし、これからは少し先の時期を見据えた業務が徐々に増えそうだ。新入社員がこれまでのリクルートスーツから違う装いに変わった。それぞれの個性が出ていて良かった。

 

5月8日

 バンクシーが新作を出したらしい。コロナで自宅待機になった時は在宅勤務と称したバスルームの絵が話題となったが、今回は医療従事者をヒーローに見立て讃える内容だと報道されていた。バンクシー氏も医療従事者に感謝をしてはいるだろうが、あの絵を単なる称賛として美談とするのはなんだかな、などと思うなどした。かなり皮肉というか風刺が効いていると思うのだけど、この情勢の中で医療従事者も見ている手前報道機関も下手なことは言えないのだろうか。というか別にマウントを取るつもりもなく、仮にバンクシーの存在を知らずあの絵を見たとしても何となく物哀しい雰囲気を感じるのだけど。

 昨日とは打って変わって1日在宅勤務をした。まあ正直これといって変わったことはないのだが、まるでコロナ前の全員が出勤を前提としている時を彷彿とさせるように夕方になるとメールが多くやってきて、終わろうと思った瞬間別のメールが来るものだから終わるタイミングが分からないなと思ったりした。あれだけゴールデンウィーク中にひたすら家で休んでいたのに、土日が来ると開放感があるものだななどと思ったりした。